株式会社ハクサン (取材掲載)


新品種を見ながら挿し木の作業をしませんか

株式会社ハクサンではたらく

今世界トップクラスの育種家とのネットワークを強みにして、新品種の研究開発や種苗事業などを展開する株式会社ハクサン。豊田市内に足助、藤岡、旭八幡の3か所の農場を運営していますが、今回は中でも最も規模の大きい旭八幡農場を訪問しました。

ひさこ

わぁ、癒しの空間ですね! ここでは何種類の花苗を扱っているんですか?

 
鈴木さん

 ここでは鑑賞用の草花、木の苗を育てています。海外から取り寄せている苗もあって、全部で300種類ぐらいです。

ひさこ
そんなにたくさん! 出荷量はどれくらいですか?
鈴木さん

年間1千万本です。たとえば農家さんが春に商品を出荷するためは、苗を1月、2月に植えるので、その時期がとても忙しいです。1週間にして50万本ほど出荷します。挿し芽・挿し木は1日あたり15人ぐらいで行い、パートのみなさん50名ほどでシフトを組んでやっていただいています。ほかに親株からの切り分けや発送を行う人もいますね。職員は7名。品種ごとに育苗方法が違うので、職員は主に苗の様子、気温・湿度の変化などを踏まえて肥料をやったり、ハウスを管理したりする作業です。

ひさこ
みなさん、作業に集中されてますね!
鈴木さん

 

根気のいる作業です。みなさん、集中力がすごいなと思います。個人でコツコツやる作業なんですけど、みなさん、とても仲がいいですよ。親子3代にわたってここに働きに来てくれている方もいます。

「あまり花を知らなかったんですけど 、いろんな花を観られて楽しいです」とインタビューに答えながらも作業の手は止めず、正確に作業を行っていた。
鈴木さん

挿し木の大切なポイントは、1ケースの苗の大きさがそろっていること。農家さんが育てるときに、苗の大きさがバラバラだと育てにくいでしょ。それと、真ん中にささっていることです 。出荷の際には苗を入れ替えたりして大きさの調整もします。

ひさこ
鈴木さんのやりがいは?
鈴木さん

世界中で真っ先に新しい品種が見られることです!それに種苗の生産計画や事業のビジョンを考えるのは楽しい。親株の仕込みは 1 年以上前なので、市場のニーズを読み取って、1 年後の注文にうまく応えたい。注文いただいた苗をジャストインタイムでお届けできるように、作業効率とクオリティの両立を目指しています。

ひさこ
やはりお花に対する関心が高いと、コツコツ作業も楽しそうですね。
鈴木さん
もちろん!デスクワークより体を動かすのが好きな人は向いていると思います。それと、自分の生活のペースを重視したい方にも。個々人の希望を聞いてシフトを作成していますので。
そうそう、もうひとつ、大きな楽しみがあります。私たちは世界と関わりがあるので、世界中から 育苗をやりたいという意欲の高い若者や研修生がここに勉強しにやってくるんです。カタコトの英語と手振り身振りのコミュニケーションですが、育苗という同じ関心の下で簡単に通じ合いますし、すぐに仲良くなれ ます。つまり異文化交流体験もできる。
コロナ以前は旅行したり、食事したりして楽しい思い出がたくさんあります。コロナが落ち着いたらぜひ復活したいと思っています。

 

 

ひさこ
作業中は黙々と集中して静かな現場だなと思いましたが、異文化交流あり、草花への好奇心も高められるというとてもアクティブな面がありますね。ここ旭八幡から世界につながっているってワクワクします。一緒に働くお仲間がこれからもどんどん集まってきますように!

(文:ひさこ 写真:水野巧也)

基本情報

会社名・事業所名株式会社ハクサン
代表者高中淳壮
住所〒470-0104 愛知県日進市岩藤町三番割321-1
ホームページhttps://hakusan1.co.jp/