てくてく農園 (取材掲載)


家族を通して仕事を愉しむ

 
てくてく農園ではたらく

1年ぶり2回目の訪問のてくてく農園に、夏、秋に向けたお仕事内容に加えて、農園の主、横江さんの仕事と生活とのつながりの中にある思いや理想を聞かせていただきました。

ひさこ
お久しぶりです。(鶏の)鳴き声、元気いいですね!これから暑くなってきますが、鶏の暑さ対策とか、この時期ならではの作業ってありますか?

横江さん

暑いことはどうにもできないですけど、水をよく飲むようになるので、水を多めにあげることが大切になりますね。てくてく農園全体で言うと、夏から秋に手伝ってもらえるとうれしいことは、草刈りと、9月終わりごろの稲刈り。稲刈りは1日か2日で終わる作業ですけど、うちは大きな機械を使わないので、いつも、ひとり、ふたり、お手伝いをお願いしています。はざ掛けに人手が必要なので。 

※はざ掛け:刈り取った稲を天日干しする作業

ひさこ
人手と言えば、耕太くん(小学生3年生)とさくらちゃん(3歳)、取材に参加してもらえてうれしいです。前回、横江さんの取材中には、耕太くん、せっせと卵拾いしてましたよね。
 
ひさこ
耕太くん、お手伝い、続けているの?
耕太くん
学校から早く帰ったときとか、週末に卵拾い。鶏のおなかに手を入れて持ち上げて卵を拾い出すんだよ。
ひさこ
へぇー、鶏の下にある卵を拾うのね。
耕太くん
すごくあったかい!
 

ひさこ
耕太くんは貴重な戦力ですね。ところで横江さんは、お仕事とお子さんというか、仕事と家族をどのように捉えているんですか。
横江さん
子どもたちには「手伝いに来なさい」と言うことはないですよ。でもこうして僕の仕事を見てもらえるのはいいなと思っています。ずいぶん昔にさかのぼってしまいますが、僕が22,23歳のころ農家さんに手伝いに行ったとき、平日の昼間に、おじいちゃんもおばあちゃん、お父さん、お母さん、子どもと家族がみんなそろっていることに憧れがありました。自営業の良さ、仕事と家族が近いことはとてもいいなと。

世代の影響があると思いますが、お父さんは外で仕事、お母さんはお家ではなく、男性、女性の役割というのではなく、僕は子ども、妻となるべく関わっていたい。「仕事に行ってくるから、あとはよろしく」というのはどうもピンとこなくて。

ひさこ
「てくてく農園」のお仕事は、横江さんが思う家族の在り様も叶うってことですね。
横江さん
太陽が沈むと仕事は強制的に終わります。電気なんかつけていられないですし、「もう無理!」ってなります(笑)。事務作業を夜にすることもありますが、大概夕方5時に終わらせます。
ひさこ
お子さんたちは日が暮れると「お父さんが帰ってくる!」と待つわけですね。
横江さん
(笑)そうです! 息子は今、小学3年生ですが、ちょっと僕の仕事がわかってきたのかなと。2,3日前にも「どうして鶏、飼い始めたの?」と質問を受けて、

ひさこ
なんて答えたんですか?
横江さん
鶏が好きだからだよって答えました。下の子どもはまだ、動物が近くにいていいなって感じですけど、息子はいろいろと観てくれているなと。
ひさこ
「鶏が好き」。そのシンプルな答え、耕太くんにすごく響いていると思います!

取材後記

今回、夏のバイト特集として1年ぶりの訪問でした。現在、この農園では4名の方がそれぞれ自分のペースで働かれているとのこと。取材は横江さん、しっかり者の長男、耕太くん、元気で人懐っこい長女、さくらちゃんの3人に対応いただきました。鶏舎を観察する3人の目は優しくて真剣で、そして好奇心で輝いているのが印象的でした。取材は、朝9時に対応いただいので、フレッシュな空気の中、家族3人のおしゃべりを聞きながら、ほのぼのした空気の中で、私自身も仕事と家族を振り返ってみる良い時間でした。

※9月予定の稲刈りは天候状況を踏まえて期日決定となりますので、働いてみたいと思った方はまずはてくてく農園様へご連絡を入れておくことをおすすめします。

写真・巧也

基本情報

会社名・事業所名てくてく農園
代表者横江 克也
住所〒444-2814 愛知県豊田市榊野町池田26-4
電話番号090-9899-5065
ホームページhttp://www.hm.aitai.ne.jp/~yokoe/
メールアドレスyokoe@hm.aitai.ne.jp