大坪町にあるグループホーム日和(ひより)さん。認知症などが理由で、生活に困難を感じる方が暮らしています。安藤義文さんと直美さん夫妻がご自宅を改装してグループホームにし、22年間運営されてきました。
2024年4月、同じ町内で移転し、現在13名の方が入居されています。
建物は真新しくなりましたが、以前と変わらず大切にされているのは、「グループホーム」ではなく「おうち」と呼びたい、安心して暮らせる場所であること。 グループホームの中へお邪魔して拝見したお仕事の様子と、インタビューをお届けします。
10時のお茶の時間が済んだところで、広間でテレビを見たり、本を読んだりと、ゆったりと過ごされるみなさん。個室もあり、過ごし方に決まりはありませんが、昼間はなるべく広間で一緒に過ごしています。
くつろぐ利用者さんを見守りながら、キッチンスペースでお茶のあとのカップを洗っている職員さんの姿がありました。安藤さんの同級生なのだそうです。
「年を取るのは誰もが通る道。お前も他人ごとじゃないぞって声かけて」
「ちょうど暇になったタイミングだったしね」
と笑って話されていました。
広間のテーブルで、ご自身で洗濯物をたたまれている利用者さん。ご自身でやりたいことまで職員が代わりにやってしまわないようにしています。
のんびり言葉を交わしながら同じテーブルにすわって、夕方のお風呂の順番を考えている職員さん。
1階の広間のすぐ横にあるキッチンでは、職員さんが昼食作りをされています。この日のメニューはお麩の卵とじと、キャベツとわかめの酢の物などで、おうちの台所のようなほっとする匂いがしていました。
このように、洗濯や掃除、食事や入浴などの日常の暮らしをお手伝いするのが主なお仕事です。日によって体操やレクリエーションなどを一緒に楽しむこともあります。
お風呂は介助がしやすい仕様になっています
「料理はできるのでお食事づくりだけ」「掃除ならできるのでお掃除だけ」「料理も掃除も介護もしたことがないけれどお年寄りとお話するのが好き」「1日2時間だけ」
…そんな方も大歓迎です。資格もなくて大丈夫ですよ。
「ちょっと年を取ったおばあちゃんに会いに、おうちに遊びに来た」という感覚の延長で、一緒にご飯を食べていて大変そうだったら手伝ったり、隣に座ってちょっとおしゃべりしたり…と、肩の力を入れずにいてもらえたらと思います。
例えばひとりで散歩に行ける人にも必ず誰かついていくとか、玄関に施錠するといった「管理」という方法ではなく、どうしたら「見守り」ができるか考えて工夫しながらやってきました。
利用される方とそのご家族とのやりとりや、医療機関との連携も大事にしていて、ここで最期まで過ごしたいと希望された方の看取りをしたこともあります。
以前子育て中の方が働いていた時には、小さなお子さんと一緒に出勤されたことがありました。子どもの声がすることをみんな喜んでいましたよ。現在ここの代表を務める息子は40歳で、みなさんには孫のように思ってもらっているようです。利用者さんと年の近い70代で働いている方もいらっしゃいます。
私が食事を作る日もあって「美味しかったよ」と言ってもらったり、「ありがとう」という言葉をもらったりすることがたくさんあって。ありきたりな話かもしれないですが、そのたびに本当にうれしいなと感じます。
▼夏祭りのお写真
基本情報
会社名・事業所名 | (有)大翔 グループホーム日和 |
代表者 | 安藤 翔馬 |
住所 | 〒444-2822 豊田市大坪町井戸洞10-54 |
電話番号 | 0565-68-2818 |